【顧客管理と既存顧客】

小売業やサービス業で何が一番大切なのかと言えば、私は間違いなく「顧客管理」と答える。

だれが、いつ、何を、何回、いくらで購入したのかである。

既存顧客のもつパワーは新規顧客の比ではない。

売上をアップさせる最短の方法は、既存顧客へのアプローチだからだ。
 

新規顧客に商品を販売するコストと既存顧客に商品を販売するコストは、新規顧客を5とすれば、既存顧客は1である。

つまり、1/5のコストで商品を販売できるのだ。

そのためには、顧客管理のデータが必要だ。

顧客管理手法で一番有名なのは「RFM分析」だ。

Rは最終購入日、Fは累計購入回数、Mは累計購入金額だ。

最終購入日が最近になればなるほど再購入する可能性は高くなる。

再購入に一番影響を与えない要素は累計購入金額だ。意外と思った方も多いはずだ。
 

人口が増え、消費パワーのある年代層が多かった時は、新規獲得が最も有効な売上構築法だった。

しかし、少子高齢化が進み、人口が減る日本に於いて、ビジネスをする上で安全経営の基礎となるだろう。

顧客と生涯に渡り付き合う!これがこれからのビジネスのコンセプトである。

【矢矧晴一郎のYS法】

矢矧晴一郎先生は、現在78歳。

25業種で日本の売上ベスト10の7割の大企業がクライアントだったという幻のコンサルタント。

コンサルティング・フィーは何と半年で2000万円〜5000万円というから驚きだ。


この矢矧先生が開発した目標達成法に「YS法」というものがある。

大企業がこぞって導入した手法だが、これは中小企業にも十分使える。と言うよりは中小企業にこそ使ってほしい。

やり方は、いたってシンプル。考え方だけならば数十分で理解できる。紙とペンさえあればどこでもできる手軽さだ。


私もこの方法を取り入れている。

目標を設定し、その手段を書き入れ、ツリー状の図を描く。

どの手法を使えば効果的なのか、成功確率はどの程度なのか、また、どの手法を採用して優先順位はどうすればいいのか、スケジュールはどうすればいいのかなどが、一目瞭然で分かる。


世の中には、様々な目標達成法があるが、私が知っている中でYS法が一番シンプルで効果を実感できた。

【無くす経営】

経営には様々な要素がある。

たとえば「営業」。営業の仕事は商品を販売することだ。当たり前のようだが、当たり前でない。

視点を変えれば、営業の仕事はまったく違うものになる。

たとえば、営業の仕事が「営業をしなくても売れるようにすること」と考えれば、仕事内容がまったく変わる。

商品開発の仕事は新しい商品を考えることではなく「新しい商品を考えなくても、新しい商品のアイデアが自動的に収集できる仕組みを作ること」と考えれば、これも仕事内容はまったく変わる。


モチベーション・アップ株式会社の代表取締役社長・桑島克憲氏が発行するメルマガ「1分で読めて社長の役に立つメルマガ」でも同様のことを読んだ。

ある地域密着型の卸売業の話だ。

その会社が属する業界は、商品を車に積んで毎日訪問スタイルが一般的だというが、営業マンをゼロにして通信販売に切り替えたと言う。98%の顧客はOKしてくれたという。

これは一大決心だっただろうが、素晴らしい。


このように、何かを「無くす経営」も視野に入れる時代に突入した。

マーケティングの究極の目的は、「マーケティングをなくすことだ」と、あのドラッカーも言っている。

【デザイン】

モノ作りに於いて、大企業と中小企業の圧倒的な差は、デザインだと言っても過言ではない。

美しいデザイン、使いやすいデザイン、雰囲気のあるデザインなど、デザインの果たす役割は大きい。

デザインに於いて一番重要なのは「色」、次に「形」、最後が「文字情報」となる。

一番最初に目に入ってくるのが色、次に形、最後に文字情報ということだ。


色はモノをはじめとして、あらゆる媒体の雰囲気を決定づける位のパワーがある。

赤という一色でも数百と言う赤が存在する。その数百と言う赤の中から、どの赤を使うかで売れ方が随分と違う。

また、1mmの違いがデザインを左右するとも言われている。

とてつもない美的センスがなければいけない世界であるが、中小企業はそこまで考えてはいない。

「デザインにお金をかけたくない」というのが本音だ。


しかし、どのような商品やサービスであれ、デザインの力を入れなければいけない時代なんだ…

【栢野克己】

2009年2月13日(金)、当社主催で『不況をぶっ飛ばせ企画第1弾』として『栢野克己講演会』を新潟東急インで開催した。

参加された皆様、本当にありがとうございました。 

3年ぶりに栢野さんに会ったが、栢野さんのパワー&行動力は相変わらず凄い。

『弱者の戦略』を地で行く人だ!

栢野克己講演会様子.jpg

①商品戦略、②商圏戦略、③顧客戦略、④営業戦略、⑤個客戦略、⑥組織戦略、⑦財務戦略、⑧時間戦略、『夢』×『感謝』×『戦略』の大切さを説く。

とかく大企業の成功事例に翻弄される中小企業・零細企業が忘れている戦略を中心に2時間

の講演。

何と講演の次の日は、朝から新潟市の『紀伊国屋書店』『ジュンク堂』へ行き、ビジネス書担当

者に挨拶回り。接近戦を展開した。

とにかく分かりやすい、栢野さんの著書3冊はおすすめ。

 

【栢野克己氏の著書】

弱者の戦略―人生を逆転する「夢・戦略・感謝」の成功法則 

「大丈夫だ。人生は逆転できる!今の苦しみは試練だ。こう言っても信じないかもしれないが、過去は未来で変えられるんだよ。「夢」だけでは、生きていけない、「感謝」だけでもただのイイ人、「戦略」で愛する人を救うのだ。 

栢野克己「弱者の戦略」.jpg

大逆転!バカ社長―天職発見の人生マニュアル 

大企業の有名社長ではなく、我々に身近な中小零細自営業の経営者+自営業21人が、今の「天職」に出逢うまでの就職・転職・独立起業物語です。

カッコイイ話だけでなく、赤裸々な挫折も公開。

栢野克己「大逆転バカ社長」.jpg

小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略 

「この基本さえ知っていれば倒産することもなかったのに」「この原則さえ守ればもっと成功したのに」 そんな悔しさを味わうことなく成功する秘訣とは?

豊富な経験をもとに、実戦に即して解説する「成功の虎の巻」。

栢野克己「小さな会社★儲けのルール」.jpg


【栢野克己氏プロフィール】 

福岡市出身、立命館大学卒。自らもヤマハ発動機・リクルート・他7社の就職・転職・起業に失敗。ウツ病5回・借金1億・自殺未遂を経て8社目の(株)インタークロスで七転び八起き。

1992年より毎月毎週1000回を超える勉強会「九州ベンチャー大学」主催。零細企業・起業・人生逆転をテーマに全国・アジアで年100回の講演。2007年に家族で「世界一周1年間」実現。

朝5時半出社・24時間365日連絡可。

著書「小さな会社★儲けのルール」&「逆転バカ社長:天職発見の人生マニュアル」は中小企業向け経営本ではこの10年でベストセラーNO1。

アマゾン「中小企業経営」ジャンルで6年300週第1位。中国・韓国・タイでも出版。

零細起業☆人生逆転の事例講演・執筆・勉強会主催。

㈱インタークロス代表取締役。

栢野克己氏のサイトはこちらをご覧ください>>>

栢野克己氏のブログはこちらをご覧ください>>>

【マーケティング】

中小企業が一番苦手としているのが「マーケティング」だ。

中には「マーケティング・リサーチ」と勘違いしている人も大変多い。


マーケティングとは、商品を障害なくスムーズに顧客に買ってもらうことだ。

障害があればあるほど「売る」という感覚になる。

ところがマーケティングをしっかりとおこなうと「売れる」という感覚になる。


「売る」と「売れる」はまったく違う。

「売る」という行為は説得が伴うが、「売れる」という行為は顧客の欲望により積極的に買うということだ。

だから、マーケティングとは、商品を「売れる」ようにすることである。

顧客が「欲しい、欲しい」と言って買ってくれれば、これに越したことはない。


マーケティングには、商品自体を売れるようにするケースと、販売方法を売れるようにするケースがある。

どちらも重要だが近年は後者のケースが多く、顧客を煽る手法に消費者は飽き飽きしている感がある。

【USP(Unique Selling Proposition)】

USPとは、「ユニーク・セリング・プロポジション」の略。

日本語で言えば、「競合他社にはない強み」ということになる。これを考える中小企業は少ない。


私のコンサルタント経験から、「御社の強みは何ですか?」という質問を投げかけても、どの企業も考え込んでしまうところが大多数だ。

ほとんどの場合、企業自身が気づいていない。

自社の強みを端的な言葉で表わすことはひじょうに重要なことだ。


では、どうすれば自社の強みが分かるのか?

まずは自社の商品、品揃え、顧客、納期、価格、アフターフォロー、社風、スタッフの人間性等を棚卸しする必要がある。


そして、もうひとつは競合他社の調査や業界の慣習を知ることも必要だ。

他社と強みが同じでは強みにならない。業界では当たり前のことだが、顧客がそれを知らなければ、それをいち早く強みとして打ち出した企業が勝つ。


一番のポイントは、顧客視点で考えることだ。

他社にはない強みを作るのは簡単だ。しかし、それが顧客の心を捉えなければ何の意味もない。

強みを探すこと、強みがなければ作ること。中小企業だからと言ってUSPなき経営は許されな

い。


強みを見つけ差別化を図りたい中小企業はこちら>>>

【調査・分析】

これは、先の中小企業病に通じるが、とかく中小企業は「調査・分析」が苦手なのか、無駄と思っているのか、これをおこなう企業は少ない。

「調査・分析」は、正しくおこなえば意思決定の手助けになるだけでなく、新しい顧客のニーズを発見することも可能だ。


代表的な「調査・分析」手法としては、「コンジョイント分析」「PSM分析」「RFM分析」「グループインタビュー」「ポジショニング分析」「アンケート」など山のようにある。

もちろん、このような「調査・分析」手法は、専門家の助けがないと難しい。

また、専門のソフトがないと分析できないものもある。


しかし、一番簡単な調査手法は、顧客に「なぜ当社から商品を購入するのか?」「当社の改善すべき点は何か?」をヒヤリングすることだ。

昔の松下電器は商品の改善点をとことん取引先に聞いて回った。

天才商業デザイナーのレイモンド・ロウはデザイン案を数点作り、それを消費者に見せて不快だと思うデザインを取り除いていった(伊吹卓「売る力」参照)。

この調査手法で松下電器もレイモンド・ロウの数々のヒット商品を世に送った。


小難しい「調査・分析」手法を使うより、このようなアナログ的なヒヤリングの方が圧倒的なパワーと真実味がある。

これは、中小企業には絶対おすすめの方法!

【戦略】

中小企業で「戦略」を深く考えている企業は少ない。なぜか「戦略」を考えずにいきなり戦術になってしまう。


まず、戦略と戦術の違いをご紹介しよう。

戦略=対極的な方向性や方策、戦術=戦略の下位概念で、戦略を達成するための方法や手段。

一例をあげて説明すれば、「より感動的な接客をして、顧客にサプライズを与える」ということを戦略とすれば、戦術は「お客様はフルネームでお呼びし、必ず礼状を出す」となる。


なぜか中小企業は、戦術の話しだけになってしまうことが多い。

どのような方向性で新規顧客を集めるかという話をしていても、すぐに「チラシで告知」だの、

「携帯メールを出す」なんていう戦術レベルの話になってしまう。

戦略は企業の方向性を決める大切な方策であるが、中小企業の経営者は現場、経理、銀行との折衝、雑用など、何でもこなしているケースが多い。

考える時間がないというのが本音だろう。

しかも、「戦略」はいくらでも後回しにできる。

しかし、現場の仕事はそうはいかない。


企業の発展は「戦略」の良し悪しで決まるといっても過言ではない。

【中小企業病】

この言葉は、中小企業同友会全国協議会会長で、株式会社エステム代表取締役会長の鋤柄修氏の講演で聞いた言葉。


組織が硬直化する「大企業病」は頻繁に聞くが、「中小企業病」は初めて聞いた。

しかし、よく考えれば、中小企業の経営者なら誰でも心当たりの節があるはず。

そもそも中小企業は経営者の強い想いで創業されることが多い。それだけ社内では絶大な力を持っている。

また、大企業とは違い、社会的 な目で見張られているということもまったくない。

言ってみれば、経営者の好き放題にできるのが中小企業なのだ。


売れる根拠がないのに経営者の一声で商品が開発されたり、経営者の好き嫌いで物事が決まることが多い。

つまり、中小企業の経営者は裸の王様になる可能性がひじょうに高いのだ。

これが、「中小企業病」である。


経営者は「中小企業病」にかからないように、常に自分を律していなければいけない。

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長谷川博之プロフィール

新潟県三条市生まれ。
昔はジャズギタリスト、今はマーケティングコンサルタント。
2002年、同文舘出版株式会社より「あなたの思い通りにお客さんを“買う気”にさせる法」を上梓。「小手先のテクニック」「男の広告・女の広告」がブームに。

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現在、株式会社リンケージM.Iコンサルティング代表取締役。

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